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3Dプリンターで糸引きの原因と9つの全対策!【決定版】初心者向け

3Dプリンターで糸引きの原因と9つの全対策!【決定版】初心者向け

「何度試しても糸引きが収まらない」 「PETGなどの糸引きしやすい素材も扱ってみたい」 見た目が悪く、何より造形が終わった後に少しがっかりしてしまいますよね。 色々とネットを検索してみたのですが、糸引きの対処法が辞書のようにまとまっているものがないなと感じました。 ということで3Dプリンターのフィラメントを開発・製造しているSMOOOTHから、3Dプリンターで糸引きを抑える方法を解説していきます。 初心者〜中級者向けに書きますので、上級者の方でもっと理論が知りたい方には少し物足りない内容になるかも知れませんがよろしくお願いいたします。 糸引きとは造形時に出る余計な糸状のもの 糸引きとは、造形時に出る余計な糸のようなものです。 実物ではこんな感じ。   あまり気持ちの良いものではありませんね。 積層式樹脂3Dプリンターを利用している人は少なからず目にしたことがあると思います。 最近では高速造形の3Dプリンターが増え、これまでの低速機種よりも糸引きが出にくくなっています。 しかし、フィラメントを変えれば糸引きの具合も変わるというもの。せっかく購入したフィラメントを糸引きが出るからと言って使わないのではもったいない! 様々な特徴を持ったフィラメントを使いたいのであれば、糸引きを抑える方法を知っておいて損はないと思います。 なぜ糸引きは起こるのか A. 「トラベル時にフィラメントが切れないから」 ホットケーキに蜂蜜をかけることを想像してください。 上手に絵を描けますか? 描ける人もいると思いますが、描きやすくはないと思います。 なぜなら線の止めで上手に蜂蜜を切ることが出来ず、次の線と繋がってしまうからです。 糸引きのイメージはほぼこれと言っても良いでしょう。 フィラメントによって糸引きの出やすさが異なるのは、ホットケーキにかけるものが蜂蜜なのか、チョコなのか、はたまたホイップクリームなのか、そんなことと同じだと考えると腹落ちしやすい?のではないでしょうか。 トラベルとは、ノズルが樹脂を出さずに移動している時のことをいいます。 糸引きが起こる原因 糸引きが起こる原因は、「フィラメント起因の原因」と「スライサー設定や機種依存の原因」、「環境起因の原因」の3つに分けることが出来ます。 フィラメント起因の原因 糸引きしやすいフィラメント はっきり言って、フィラメントによって糸引きがしやすいものとしにくいものがあります。大抵のフィラメントの説明では「糸引きがしにくい」と書いてありますが、程度の差はかなりあると思います。...

3Dプリンターで糸引きの原因と9つの全対策!【決定版】初心者向け

「何度試しても糸引きが収まらない」 「PETGなどの糸引きしやすい素材も扱ってみたい」 見た目が悪く、何より造形が終わった後に少しがっかりしてしまいますよね。 色々とネットを検索してみたのですが、糸引きの対処法が辞書のようにまとまっているものがないなと感じました。 ということで3Dプリンターのフィラメントを開発・製造しているSMOOOTHから、3Dプリンターで糸引きを抑える方法を解説していきます。 初心者〜中級者向けに書きますので、上級者の方でもっと理論が知りたい方には少し物足りない内容になるかも知れませんがよろしくお願いいたします。 糸引きとは造形時に出る余計な糸状のもの 糸引きとは、造形時に出る余計な糸のようなものです。 実物ではこんな感じ。   あまり気持ちの良いものではありませんね。 積層式樹脂3Dプリンターを利用している人は少なからず目にしたことがあると思います。 最近では高速造形の3Dプリンターが増え、これまでの低速機種よりも糸引きが出にくくなっています。 しかし、フィラメントを変えれば糸引きの具合も変わるというもの。せっかく購入したフィラメントを糸引きが出るからと言って使わないのではもったいない! 様々な特徴を持ったフィラメントを使いたいのであれば、糸引きを抑える方法を知っておいて損はないと思います。 なぜ糸引きは起こるのか A. 「トラベル時にフィラメントが切れないから」 ホットケーキに蜂蜜をかけることを想像してください。 上手に絵を描けますか? 描ける人もいると思いますが、描きやすくはないと思います。 なぜなら線の止めで上手に蜂蜜を切ることが出来ず、次の線と繋がってしまうからです。 糸引きのイメージはほぼこれと言っても良いでしょう。 フィラメントによって糸引きの出やすさが異なるのは、ホットケーキにかけるものが蜂蜜なのか、チョコなのか、はたまたホイップクリームなのか、そんなことと同じだと考えると腹落ちしやすい?のではないでしょうか。 トラベルとは、ノズルが樹脂を出さずに移動している時のことをいいます。 糸引きが起こる原因 糸引きが起こる原因は、「フィラメント起因の原因」と「スライサー設定や機種依存の原因」、「環境起因の原因」の3つに分けることが出来ます。 フィラメント起因の原因 糸引きしやすいフィラメント はっきり言って、フィラメントによって糸引きがしやすいものとしにくいものがあります。大抵のフィラメントの説明では「糸引きがしにくい」と書いてありますが、程度の差はかなりあると思います。...

Carving PLAのスライサー設定のコツ

Carving PLAのスライサー設定のコツ

スライサー設定のコツ 通常のPLAよりも固化が遅いため、ファン冷却を強めに行う チャンバー付き3Dプリンターの場合、蓋や扉はなるべく開放し室内温度を28℃以下にする 冷却時間を稼ぐため、荒れやすい壁面・オーバーハング・ブリッジは速度を抑える 冷却が足りない場合は外部から扇風機を当てると効果的 更に足りずに壁面部分が浮き上がってしまう場合は、外壁・内壁の造形スピードを下げる ブリッジはなるべくサポートをつける Z軸間(積層間)強度を強くしたい場合、造形速度を上げながらCarving PLAが分解しない範囲でノズルの温度設定を〜250℃までの範囲で上げても良い(推奨ノズル設定温度は200〜230℃) 糸引きが多い場合はリトラクション速度とリトラクション距離を調整する 上記で足りず糸引きをする場合は造形温度を少しずつ下げる

Carving PLAのスライサー設定のコツ

スライサー設定のコツ 通常のPLAよりも固化が遅いため、ファン冷却を強めに行う チャンバー付き3Dプリンターの場合、蓋や扉はなるべく開放し室内温度を28℃以下にする 冷却時間を稼ぐため、荒れやすい壁面・オーバーハング・ブリッジは速度を抑える 冷却が足りない場合は外部から扇風機を当てると効果的 更に足りずに壁面部分が浮き上がってしまう場合は、外壁・内壁の造形スピードを下げる ブリッジはなるべくサポートをつける Z軸間(積層間)強度を強くしたい場合、造形速度を上げながらCarving PLAが分解しない範囲でノズルの温度設定を〜250℃までの範囲で上げても良い(推奨ノズル設定温度は200〜230℃) 糸引きが多い場合はリトラクション速度とリトラクション距離を調整する 上記で足りず糸引きをする場合は造形温度を少しずつ下げる